日本にいる男性のうち、4人に1人以上の割合でEDを抱えているとされています。かなり高い割合ですが、EDの治療をしている男性は意外と少ないのが現状です。EDの症状を解決するには、とにかく早く治療を始めることが大切。そこでEDの症状や、原因について解説していきます。自分もこれに当てはまるのではと感じたら、病院に相談してみてください。

1人で悩む若い男性

EDとは?

EDとは勃起不全・勃起障害のことを言います。英語でErectile Dysfunctionと言い、頭文字をとってEDと呼びます。EDの症状は性行為の際に男性器が勃たないことに加え、十分に硬くならない、長時間勃起状態を維持できない、途中で萎えてしまうなどいわゆる中折れも含まれます。症状も度合いも人それぞれであり、自分の性器が原因で満足に性行為ができないと感じるなら専門家に相談すべきでしょう。

男性器は、性的な刺激を脳が感知し、脳から性器へ興奮が伝わり、陰茎動脈が拡張されて血液が海綿体という部位に流れることで勃起します。この3つの工程のうち、どれかもしくは複数に異常が起こることでEDが起こってしまうのです。EDが起こる原因は器質性のものと心因性の2種類です。まず器質性のEDは動脈硬化などが原因となって、海綿体に血液が十分に流れずに性器が勃たないことを言います。人間は年齢を重ねると血液の流れが悪くなったり、血管が固くなったりして十分に血液が循環しなくなります。そのため、器質性EDは特に50代以上の男性に多いです。

それに対して、心因性EDは私生活でのストレスが原因となって、上手く神経に興奮が伝わらず勃たない症状を言います。心因性EDの原因となるストレスはプライベートだけではありません。性行為が原因となって引き起こされることもあります。過去の性行為で上手く行かなかった経験から、性行為自体に不安を感じ、性行為のときだけ勃たなくなってしまうという人は実際に多いです。また、妊活と言って、妻の排卵日に合わせて性行為をすることもあるでしょう。その際に「今日は排卵日だから性行為を成功させなければいけない」とプレッシャーを感じ、EDになってしまうこともあります。

EDの種類は主に器質性と心因性の2つ。ただし、両方が組み合わさった混合型であるケースも存在します。どちらかの治療を始めたけれどもなかなか改善が見られない場合は混合型も疑いましょう。

ED原因かと思われる錠剤

その他にも、薬が原因となってEDになる薬剤性EDも存在します。薬の中には神経や循環器、消化器に影響を及ぼすものも多く、勃起に必要な過程のどれかを妨げてしまうことがあります。

EDの治療はどう行うの?

EDの治療法は基本的には投薬治療です。性器の勃起をサポートする薬として有名なバイアグラなどを使って勃起機能を高め、満足に性行為ができる状態を目指します。ただし、心の問題がEDの原因である場合、薬を服用しても解決できないことがあります。この場合はまずパートナーと話し合って原因を共有し、協力して心の問題の解決に取り組むのが良いでしょう。満足に性行為をするには心も体も健康であることが重要です。もしEDかもと思ったらまずは私生活を見直し、健康な生活を心がけるようにしましょう。

パートナーと顔を見合わせて話し合う

薬剤性EDの場合はバイアグラなどの勃起をサポートする薬を服用する治療が一般的です。それでも改善が見受けられなかった場合は、原因である薬の服用を止めると良いでしょう。ただし、素人判断で薬の服用を止めるのは危険です。必ず担当医に相談して許可を得たうえで服用を中止してください。

EDかもと思ったら病院へ!

EDで悩んでいる男性は意外と多いです。しかし、性器が十分に勃たないことに対して男としてのプライドが傷つくと感じ、病院に相談しにくいと思っている人もいるでしょう。EDは放置すると進行し、治療の開始が遅ければ遅いほど治りにくくなってしまいます。早めの治療が大切なので、EDかもと感じたら思い切って泌尿器科に相談してください。